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◆葛西7位 無風の2回目で失速

札幌市で宮様スキー国際競技会の最終日でジャンプラージヒルが行われ、渡部弘晃が優勝した。1回目で2位につけた葛西紀明は、2回目に距離を伸ばすことができず7位に終わった。

 

葛西は3日に開催された札幌オリンピック記念のノーマルヒルで3位タイに入賞し、今シーズン初の表彰台に上がった。きのうのラージヒルでは優勝を狙っていたが、2回目は不運なコンディションにも泣かされ失速した。

 

現在48歳の葛西。今も日本の第一線に立ち、「スキージャンプのレジェンド」と呼ばれている。現役でいることが異例であるにも関わらず、どん欲に優勝を目指す。きのうは表彰台が見えていた中で7位に終わり「1回目と同じ条件なら勝てると思っていたが、優勝のかかった2回目でほぼ風がなくなるとは思わなかった。普段の行いが悪いのかな。とにかくむかつく」と悔しさを爆発させている。

 

◆競技後のコメントに賛否

この葛西の姿やコメントにインターネット上では賛否が割れている。親子ほどに年が離れた選手たちと競って優勝を狙うところに「世の中のサラリーマンとは別次元にいる」、「ジャンプは天候の条件で成績が変わるので公平性が難しい」、「この年齢で不運な環境に怒りが湧くのがすごい。これくらい勝ちへの執念がないと、第一線で長く活躍することはできないのだろう」と称賛や不運に共感する声が上がった。

 

一方、屋外で開催するジャンプ競技は風の影響を受けることが前提とあって、「葛西の後に飛んで優勝した渡部も条件では大差はなかった。それでも記録を出したところが渡部と葛西の実力差」、「風を優勝できない理由にしているなら、若い人に道を明け渡した方がいい。最近は運が悪くて成績が出せないのではなく、運が良くないと成績を残せなくなっていませんか」、「ノーマルヒルで3位になれたのは風のおかげ。向かい風がこないと飛距離を伸ばせないのは、普段の行いではなく技術の問題」と厳しい意見もあった。

 

ワールドカップの個人出場回数や最年長優勝、冬季オリンピック出場回数や最年長メダリストなど数々の記録を更新してきた葛西。周囲を納得させるためには、表彰台の真ん中に立つしかないことを分かっているはずだ。

By New Road 編集部

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