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◆和田が佐藤から2打席連続三振

ソフトバンクの和田毅投手が、注目の新人に貫録を見せつけた。オープン戦で阪神のドラフト1位・佐藤輝明を2打席連続三振に斬るなど、3打席を無安打に封じた。19歳下の佐藤との対決を制した和田は、5回5安打1失点と開幕に向けて順調な仕上がりを印象付けた。

 

和田は先月、40歳の誕生日を迎えた。昨シーズンは16試合で8勝1敗、防御率2.94。4年連続日本一を果たしたチームで熾烈な競争を勝ち抜き、先発投手の役割を果たした。

 

不惑といえば、ほとんどの選手が引退している年齢だが、和田のように第一線で活躍してきた投手もいる。和田が所属するソフトバンクの指揮官、工藤公康監督は40歳だった2003年、巨人で7勝6敗だった。しかし、41歳になった翌年は10勝、さらに次の年は11勝2年連続で2ケタ勝利をマークしている。

 

最近では、黒田博樹氏がメジャーから広島に復帰して迎えたシーズンが40歳のときだった。この年は26試合で11勝8敗、防御率2.55と安定した成績を残した。翌2016年は24試合に登板して、10勝8敗、防御率3.09。まだ十分、現役でプレーできると周囲は感じる中、このシーズン限りで引退した。

 

◆40代でノーヒットノーラン

40歳のシーズンでノーヒットノーランを達成したのは、阪急・オリックスで通算165勝を記録した佐藤義則氏だ。1995年8月26日の近鉄戦で5つの四球を与えながら、40歳11カ月で快挙を達成した。この年は16試合で4勝2敗、防御率3.86。1998年に44歳でユニフォームを脱いでいる。

 

このノーヒットノーランの記録を塗り替えたのは、中日の山本昌氏だった。2006年9月16日の阪神戦で許した走者は、4回の失策による1人だけ。「準完全試合」で大記録を達成。このとき、41歳1カ月だった。この1勝を含み、最終的にシーズンで11勝をマーク。さらに、2008年にも11勝を挙げている。2014年9月5日の阪神戦では、49歳25日で先発して勝利。最年長勝利記録を更新した。翌年は引退試合を除くと、わずか1試合に登板に終わり、現役生活にピリオドを打った。

 

◆40歳シーズンに17勝

その他に40歳以上で最も多くの勝利を挙げたのは、阪神の若林忠志氏。40歳シーズンに17勝、41歳シーズンに15勝を記録した。ロッテでプレーした村田兆治氏は引退した1990年、40歳で10勝を挙げた。前の年には39歳で自身3回目となる防御率のタイトルも獲得している。また、下柳剛氏は阪神時代に所属した2008年に40歳で11勝をマークしている。

 

和田は昨シーズン、8勝1敗と7つの貯金をつくったが、疲労や故障防止を考慮して登板間隔を空けられるケースが多かった。1年間同じ間隔でローテーションを守ることができれば、40歳での2ケタ勝利が見えてくる。

By New Road 編集部

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