日本相撲協会が26日に夏場所の新番付を発表し、目下90連敗中の勝南桜(しょうなんざくら)が3月の春場所から15枚上がり、東序ノ口9枚目に。これまで自己最高だった西序ノ口15枚目から6枚更新した「珍事」が大きな反響を呼んでいる。

 

 勝南桜は2019年初場所の6番相撲から90連敗中で、先場所は自身の連敗記録に更新した。番付が上がる不思議な現象が起きたのは理由がある。今年の春場所は新型コロナウイルス感染予防のため、前相撲を実施しなかった。本来なら新弟子は前相撲を取り、その勝敗が次の場所で初めて載る番付に反映される。今回は前相撲がなかったが、日本相撲協会は全員を一番出世として新序出世33人と再出世4人を春場所中に発表していた。夏場所の新番付はこの37人が全敗力士よりも下の番付に組み込まれたため、勝南桜は東序ノ口9枚目となった。

 

 SNS、ネット上では、「競馬で言うとハルウララみたいな感じで応援されたいんだろうけど、なんだろうこの力士からは大きくなろう、勝とうという努力があまり見えないというか、もはや負け続けることが自分の価値みたいな感じで開き直ってそうだから応援できないもうちょっと太れないという理由があるなら太れないなりにスピード勝負とか、なんか工夫して応援してもらえるような取り組みをすればいいのに」、「負け続けて注目されるのは、違うと思う自分の意思で勝負の世界に入ったなら、勝ちにこだわらないといけないのでは?相撲協会も、横綱だけでなく、理由もなく負け続ける力士に勧告出せるようにしたらいいのに」など批判の声が。

 

 一方で、「相撲の情報に明るくはないのでこの事がどれだけ珍しいことがよく分かりませんが、何事も新しい環境になれば気分一新で頑張ることもあるかと思います。今回の場合、番付が上がった訳ですから一般で言えば昇進ですよね。新しい地位と置かれた立場を理解して責任感が生まれてより一層奮起することを期待したいですね」、「昔と比べ入門者も減り、力士も減りました。本人がやりたいって事は皆が温かい気持ちで見守ってやりましょう。最高位にてベストを尽くせるよう精進!精進!」と激励のメッセージも見られた。勝南桜は番付が上がったのを契機に相撲人生を変えられるか。

By New Road 編集部

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