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東京パラ自転車代表内定 記憶失う事故乗り越え50歳で目指す金メダル

◆アジア初の最優秀選手

東京パラリンピックの自転車競技で金メダルが期待されている杉浦佳子が、日本代表に内定した。日本パラサイクリング連盟によると、競技団体が杉浦を推薦し、今後日本パラリンピック委員会(JPC)の選手選考・決定手順に基づいて最終決定する。

 

現在50歳の杉浦は、東京大会で初めてのパラリンピックに臨む。競技歴は5年ほどと決して長くないが、すぐに国際大会で結果を残した。2017年に初めて出場したパラサイクリングの国際大会で3位。そこから本格的に競技を始め、2018年にイタリアで開催された世界選手権のロードレースで優勝。この年、世界選手権を含む国際自転車競技連合(UCI)が主催する大会で8戦7勝と圧倒的な力を見せ、UCIが選ぶ最優秀選手にアジアから初めて選ばれた。

 

杉浦は薬剤師として働きながら、トライアスロンを趣味にしていた。2016年、練習の一環として出場した自転車ロードレースで転倒。脳挫傷などの大けがをし、意識不明の重体となった。そこから奇跡的に一命をとりとめたものの、記憶が途切れる高次脳機能障害や、右半身まひが残った。

 

◆意識不明の重体 記憶失う事故

当時は会話もできず、記憶も失ったという。絵本を見たり、計算や漢字ドリルをしたりしながら、少しずつ言葉を思い出していった。リハビリの一環としてエアロバイクに取り組み、そこからパラ自転車に出会った。体の機能も言語能力も驚異的に回復し、アスリートとして世界トップに立ち、薬剤師としても職場復帰している。

 

自転車競技の会場は静岡県の伊豆市や小山町が舞台となる。静岡県掛川市で生まれ育った杉浦にとっては、地元の声援も後押しになりそうだ。