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知名度アップと撮影マナー 両立に苦慮するビーチバレー

◆ビーチバレー女子五輪内定

東京五輪まで2カ月を切った。緊急事態宣言が出されたこともあり、新型コロナウイルスの新規感染者は、やや減少している。しかし、収束には程遠く、五輪が開催されるのか不透明な状況は変わっていない。

 

いまだ世論は6割から7割が五輪開催に否定的と、世論調査を実施した複数の報道機関が伝えている。各国代表チームの事前合宿も次々に中止となり、日本オリンピック委員会(JOC)の理事ら、関係者からも開催に消極的な意見が出ている。

 

そんな中、ビーチバレー日本代表チーム決定戦の女子大会最終日が23日に行われ、第1シードの石井美樹と村上めぐみのペアが初の五輪代表に内定した。2人は2018年のジャカルタ・アジア大会で銀メダルを獲得している。

 

五輪開催の賛否の他にも、ビーチバレーをめぐっては議論を呼ぶ問題がある。女性選手の写真・動画撮影について。競技する選手はペアの2人が同じユニホームであれば、長袖やショートパンツなどを着用できるが、多くの選手が水着を選ぶ。雨や湿度が高い時、ユニホームの面積が大きいほど水分を含み、砂もついて重くなるためだ。

 

◆撮影制限の苦悩

ベストなパフォーマンスを見せるために選択している水着。しかし、一部の人から性的な対象とされ、競技に影響を及ぼす撮影マナーや画像の悪用が問題となっている。競技運営側は、会場での撮影を制限するなど対策を講じているものの、全ての観戦者を逐一チェックするのは難しく、マナー違反の根絶は簡単ではない。

 

選手が競技に集中できる環境を整えるのは大前提だが、撮影制限に複雑な心境のアスリートや関係者は少なくないという。スポーツ紙の記者は、その理由を、こう説明する。

 

「ビーチバレーは面積の小さな水着にスポンサーの名前が入っている。会場に来た人や、インターネットを中心としたメディアで多くの人に目にしてもらわなければ、宣伝効果がなくスポンサーが減る可能性がある。また、今の流れだと純粋にビーチバレーに興味がある人も、トラブルを恐れて会場に行かなくなるだろう。報道機関の撮影も規制されているので、当然メディアの露出も減る。選手や関係者は、競技が益々マイナーになって、結果的に収入や練習環境、競技の普及に影響が出ることを心配している」。

 

野球やサッカーのような脚光を浴びることが少ないビーチバレー。ネットやテレビの報道や、SNSによる情報発信は、人気向上や競技の普及の好機となるが、撮影マナーと両立する道は平たんではない。