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バッハ会長来日見送りは「ダブルスタンダード」 現実味帯びる東京五輪中止

◆バッハ会長 17日の来日見送りへ

17日に予定されていた国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長の来日が、見送られる可能性が高まっている。

 

東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が7日の会見で「非常に厳しい。直接見ていただくことは重要だが、緊急事態宣言延長もあり、困難な状況の中でおいでいただくのはバッハ会長にも大きな負担をおかけすることになる」と説明した。

 

変異ウイルスの拡大もあり、日本では新型コロナウイルスの新規感染者は増加傾向にある。1日の感染者や死者数が過去最多を更新している地域もある。IOCのバッハ会長は17日に行われる広島での聖火リレーに合わせて来日し、翌日には都内で菅義偉総理大臣や組織委員会の橋本聖子会長、小池百合子都知事らと面会する予定が組まれている。

 

橋本会長はバッハ会長の来日が難しい理由に緊急事態宣言の延長を挙げている。ただ、世界陸連のセバスチャン・コ―会長は現在、来日している。5日に札幌市内で開催されたマラソンの東京五輪テスト大会を視察し、7日には都内で橋本会長と面談している。

 

コー会長は新型コロナの感染者が急増している札幌市でテスト大会を視察し、緊急事態宣言が出ている東京都で関係者と面会する一方、バッハ会長の来日は見送りへ。この判断に対しては、ダブルスタンダードとの指摘が出ている。

 

◆官邸から「中止が現実味」

IOCトップが急きょ来日をやめることになれば、東京五輪開催に向けたシナリオが大きく崩れる。テレビ局の政治担当記者は「バッハ会長の来日は五輪に反対する日本や世界の世論の流れを変える狙いがあった。官邸からは、いよいよ五輪中止が現実味を帯びてきたとの声も出ている。関係者はかなり神経質になっている」と話す。

 

来日に消極的なのは、バッハ会長やIOC側の考えだという。五輪開幕まで2カ月半となっても開催反対が大勢を占める日本の状況に「政府関係者は、このタイミングで来日すると批判の矛先がIOCに向くとバッハ会長も感じているようだと話している。選手団へのワクチン接種、札幌でのテスト大会、五輪に向けた感染症対策など国民の理解を得られていないことは多い。今、来日すればIOCは日本国民を無視しているという印象は避けられない。強行に来日するメリットがないと考えるのは当然」と説明した。

 

緊急事態宣言の延長に、聖火リレーの無観客やルート変更。さらに、バッハ会長の来日見送りが濃厚となり、東京五輪の先行きは一層不透明になっている。