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国民の反対は気にならない? 五輪“強行開催”に自信を持つ政府の本音とは

開催する国民の声が全く聞こえていないのか。東京五輪開催は既定路線として、準備が進められている。

 

新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しが見えず、変異ウイルスによる感染も連日、報道されている。政府が感染を抑え込む“唯一の手段”とすがるワクチン接種も、諸外国のように進んでいない。東京五輪開催で感染が広がる恐れなどから、世論調査では国民の半数以上が中止や延期を求め、出場辞退を表明する国もある。

 

こうした不安が解消されることなく、1カ月半後に迫った五輪への準備は進められている。国際オリンピック委員会(IOC)は6月末に、観客の上限を判断すると明かした。東京五輪・パラリンピック組織委員会は選手村での飲酒について「6月中に方針を決めたい」と明言した。

 

また、IOCのトーマス・バッハ会長は7月中旬に来日する意向を示した。当初は6月中の来日を予定していたが、東京などへの緊急事態宣言延長を踏まえて見送られた。こうした動きは、全て開催を前提としたものだ。

 

政府も「五輪ありき」の姿勢を崩していない。菅義偉総理は党首討論で1964年の東京五輪の思い出に触れ「子どもや若者に希望や勇気を伝えたい。新型コロナに立ち向かい、世界が団結して乗り越えることができたと、世界に日本から発信したい」と改めて開催に意欲を示した。

 

世論の根強い反対があっても強硬な姿勢を崩さない政府。新聞社の政治部記者は、その理由をこう話す。

 

「五輪が始まれば、反対している人も結局は競技が気になる。選手を非難する人はほとんどいないので、日本選手を応援し、メダルを獲得すれば感動する。五輪が開幕すれば逆風は止むとみている」。

 

菅総理は「国民の命と安心安全を守るのは私の責務。守れなくなったらやらないのは当然」と話しているが、五輪中止の基準は示していない。五輪開催は揺るがない既定路線。開催に反対している国民も、開幕すれば考え方が変わるという政府の思惑通りになるのだろうか。