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打撃絶好調 エンゼルス・大谷翔平にささやかれる2つの不安

◆驚異の打率.600 OPS1.809

エンゼルスの大谷翔平は18日(日本時間19日)、ブルワーズとのオープン戦に出場しなかった。現地の報道などによると、オープン戦3度目のマウンドとなる21日(同22日)の登板に向けて、ブルペンで投球練習したという。

 

二刀流でシーズンに臨む大谷は連日、快音を響かせている。オープン戦で出場した全8試合で安打を放ち、打率.600(20打数12安打)、4本塁打、7打点。出塁率と長打率を足したOPSは1.809まで上昇。強打者の証とされるOPS.900を大きく上回る驚異的な数字をたたき出している。

 

打撃が絶好調の大谷に対し、ペリー・ミナシアンGMは「シーズンオフの彼の取り組みを見てきたから、これだけの活躍にも驚きはない。フィジカルは過去にない強さ。メンタル面も素晴らしい」とシーズンに向けて期待を寄せた。

 

大谷はメジャー4年目の今シーズン、大躍進を予感させる。ただ、調子がいいときほど、懸案材料を探し、不安を指摘する声も上がる。現地記者の1人は「本来オープン戦は調整期間。開幕まで2週間あるが、大谷のピークは今、来てしまっている」とみている。「今がピーク」と判断する理由は、15日(日本時間16日)のレッズ戦で放った2本の本塁打にある。

 

大谷は第1打席、フルカウントからの直球をレフトスタンド中段まで弾き返した。続く第2打席はカーブを左中間スタンドに運び「真っすぐを待っていたが、変化球もある程度頭に入れながら振り抜けた。1本目の本塁打は変化球を頭に入れながら、真っすぐに対応できた」と振り返った。この2打席連続のアーチに、現地の記者は「逆方向に強い打球を打てるのは大谷の長所だが、狙っていない球種に、あれだけの反応ができるのは相当、調子がいい証拠。能力の高い大谷でも今の調子を続けるのは難しく、シーズン序盤に調子を落として苦しむのではないか」と説明した。

 

◆OP戦で打撃絶好調の選手は…

昨シーズン、オープン戦で好調だった打者は不本意なシーズンとなった選手が多い。20打席以上立った中でOPS上位3選手を見てみると、トップはブルージェイズのダニー・ジャンセンが記録したOPS1.765。打率.500(20打数10安打)、4本塁打、13打点だった。しかし、シーズンでは43試合で打率.183、6本塁打、20打点に終わった。

 

2位はフィリーズのブライス・ハーパーでOPS1.679。打率.429(21打数9安打)、4本塁打、14打点の好成績だった。シーズンは打率.268、13本塁打、33打点。2015年には本塁打王に輝き、2019年まで2年連続で30本塁打、100打点をクリアしている強打者としては、やや物足りない1年となった。

 

3位のカージナルス所属ポール・デヨングはオープン戦で打率.467(30打数14安打)、5本塁打、OPS1.471と結果を残したが、シーズンは打率.250、3本塁打に終わった。昨年は新型コロナウイルスの影響で試合数が大幅に減少されたといっても、2019年には30本塁打を記録しているデヨングにとっては、オープン戦の5倍以上も打席に入りながら、オープン戦より少ない本塁打は不本意だった。

 

こうしたデータに加えて、現地記者が指摘する、もう1つの不安は二刀流に関してのことだ。オープン戦で大谷が圧倒的な打力を見せていることから「これだけの打撃を見たら、監督としては継続して起用したくなるはず。他の打者の調子が上がらず、大谷が打線に欠かせない存在となれば、二刀流に消極的になるのではないか」と指摘した。

 

二刀流の完全復活が期待される大谷。不安がささやかれるのは、シーズンに向けてここまで好調を維持し、順調に調整を進めている証だろう。