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◆ガイドライン違反して雀荘か

大栄翔の初優勝で盛り上がった大相撲初場所。場所が終わっても、相撲界は土俵外の不名誉な話題で注目されている。時津風親方が初場所期間中、日本相撲協会による「新型コロナウイルス時対応ガイドライン」に違反し、マージャン店などに外出していたと週刊誌などで報道されたためだ。

 

◆コンプライアンス委員会が調査

このガイドラインには基本的行動として「不要不急の外出を控える」、「3密を避ける」ことなどが盛り込まれている。相撲協会の理事会では、八角理事長が個人名を出すのは控えたが「1人だけちょっと守れなかったのがいる」と苦言を呈したという。コンプライアンス委員会は、時津風親方への聞き取り調査を始めていて、理事会で今後の対応を協議することになる。

 

◆ネット上も厳しい意見多数

これに対しインターネット上では「弟子の手本であるべき師匠として、人の上に立つ資格がない」、「この短期間で2回目はあり得ない。責任は重い」、「多くの人が外出を我慢しても、こういう人が減らない限り、感染者の数が減らない」など、厳しい声が並んでいる。

 

◆4カ月前に違反で処分

時津風親方のガイドライン違反は初めてではないことも、批判を浴びる大きな理由だ。昨年9月の秋場所前にも、外出が原則禁止されていたにもかかわらず、宮城県でゴルフをしていた。この行動に対し、理事会から2階級の降格処分を受けている。

 

◆批判の矛先は相撲協会にも

わずか4カ月で再び違反したことに非難が集中するのも無理もない。その矛先は時津風親方だけでなく、相撲協会全体にも向いている。ネット上では「身内の親方に甘すぎることを反省し改善すべき。猛省を求める」、「きちんとした処分をしないと、相撲協会、他の親方、横綱審議委員会など、大相撲自体の存在が問われる」、「処分までに何で、こんなに時間がかかるのか」などの意見が出ている。

 

◆「政界よりマシ」の皮肉

一方、「処分があるだけ政界よりマシ」という皮肉を込めたコメントもある。自民党の松本純衆議院議員は、緊急事態宣言発令中の1月18日に深夜まで都内の飲食店をはしごしていたと報じられて謝罪。党の国対委員長代理の役職を辞任した。自民党の石破元幹事長は緊急事態宣言の期間が始まった1月8日に、福岡県で大人数による会食に参加したことを陳謝している。

 

国会では営業時間短縮命令を拒んだ事業者への過料が審議されていることから、「不要不急の外出をする政治家には罰則はないのか」、「謝るだけで党からは処分もないのか」とネット上で声が上がっている。角界や政界は聖域なのか。感染者を減らすために、誰もがルールに従って行動するべきなのではないだろうか。

By New Road 編集部

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