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JOC幹部の自殺報道 海外で広がる波紋 日本メディアは“異例”のスタンス

東京五輪が1カ月半後に迫る中、いまだ世論は開催反対が大半を占めている。新型コロナウイルス対策に問題はないのか、人材派遣会社への日当は高額すぎないかなど、説明不足や問題点を指摘する声は後を絶たない。

 

そんな中、国民の疑念を生む新たな問題が起きた。JOC(日本オリンピック委員会幹部の人身事故だ。きのう7日の午前、東京都品川区の都営浅草線中延駅で50代の男性が電車にはねられて死亡した。複数の報道機関が、この男性はJOCの経理部長で、自殺とみられると伝えている。

 

多くの人が違和感を持っている理由は、日本メディアの報道の仕方だ。五輪開幕目前でJOC幹部が自ら命を絶ったにもかかわらず、その扱いはあまりにも小さい。昨夜から今朝にかけて、各テレビ局のニュース番組や情報番組でも「頭」で伝えることはなく、特集などに埋もれるような形で短く報じられ、スタジオで補足したり、コメントしたりすることもなかった。

 

ほとんどの番組や新聞で、この男性は匿名で報じられ、最初は実名で報じていながら匿名に変えた報道機関もある。さらに、番組によっては「共同通信によると」という枕詞をつけ、責任を回避するような伝え方もみられた。異例の形ともいえる。

 

一方、このニュースは、海外で一斉に伝えられている。米国の「ニューズウィーク」は死亡した男性の実名も年齢も報道。JOCの幹部が自殺したとみられること以外にも、同じJOCの山口香理事が以前、五輪開催に否定的な考えを示したことや、日本で新型コロナのワクチン接種が進んでいないことなども、あわせて報じている。

 

中国や韓国でも取り上げられた。韓国のテレビ局「MBN」は「日本や世界で反対の声が上がる東京五輪に、また悪材料」とし、五輪の大会費用に何らかの疑惑があるとにおわせるような報道をしている。

 

こうした不信感は日本国民の中にもある。憶測を広めないためにも、JOCや関係機関には説明責任があるのではないだろうか。