◆「ストリート」と「パーク」2種目

東京五輪の予選対象となるスケートボード・ストリート世界選手権の男子準決勝が行われ、五輪出場を決めている堀米雄斗と白井空良の2人は決勝に進出した。

 

青木勇貴斗は、すでに予選で敗退していたが、五輪のランキングにより出場権を手にした。これで、スケートボード日本代表の男女計10人の顔ぶれが決まった。

 

東京大会で初めて五輪の公式種目となるスケートボードには、「ストリート」と「パーク」の2種類がある。「ストリート」は街中にあるような階段や手すりなど、コース上の障害物を使って技を競う。選手が板と一緒にジャンプする「オーリー」は代表的な技の1つ。競技は「ラン」と呼ばれる45秒間の自由演技2本と、一発の技の難易度や完成度を競う「ベストトリック」を5本披露し、このうち得点が高い4本の合計点で順位が決定する。

 

コースが直線的な「ストリート」と違い、もう1つの種目「パーク」はお椀型のコースの急斜面を使って技を披露する。持ち時間は45秒で、3回の競技のうち最高得点を競う。時間内であれば転倒しても競技を続けることができる。技の難易度や成功率、オリジナリティなど総合的に採点される。

 

パークは窪地の傾斜を利用して、どれだけ高いジャンプ(エアー)で美しい技を決めるかが勝敗を分ける。スノーボードの冬季五輪でソチ、平昌と2大会連続で銀メダルを獲得している平野歩夢は、パークで東京五輪への出場を決めている。夏と冬、どちらも五輪に出場すれば、日本男子としては陸上とボブスレーで夏も冬も出場した青戸慎司氏以来、2人目となる。

 

驚くのは年齢の若さ。20歳でベテランと呼ばれることもあり、東京五輪の日本代表でも、20代はともに22歳の平野歩夢と堀米雄斗の2人しかいない。パーク女子の代表・開心那は12歳。東京五輪が開幕する時点で、日本代表の男女10人の平均年齢は17.4歳だ。

 

五輪に対する若者の関心を高める狙いもあり、新種目となったスケートボード。日本勢が地元開催を盛り上げることができるか注目される。

By New Road 編集部

スポーツメディア「New Road」編集部 読者の皆さまの心を揺さぶる、スポーツのさまざまな情報を発信しています!