アゼルバイジャン1部のネフチ・バクーに入団が決まった元日本代表MF本田圭佑が、東京五輪の開催に関して持論を展開した。

 

 本田は16日に自身がパーソナリティーを務めるニッポン放送「本田圭佑『NowVoice』」に出演。東京五輪で海外客の受け入れを見送ったニュースに言及し、「やるんだという雰囲気が一気にここ1~2週間で起こった。僕もそうだけど人ってメディアに流されながら、やるということに対して疑いも持たなくなるんだなと自分や世間に驚いている。観客をどうするかという話にさらっと移行している。もうやる前提で決定しているんですねと。これぞメディアの力か」と開催反対の声が聞かれなくなった状況に疑問を呈した。

 

 また、「海外客は無理でしょう。お祭り騒ぎしてこその五輪で、応援する人がいないと成り立たないけど、実際に(世界各地を)移動しているとまあ無理だろうなと思った。せっかくやったのに、あまりにも人を移動させすぎて(感染者が増えて)途中で中止という最悪の事態は避けたいじゃないですか。やるならオンライン中心というのはいいと思う」と理解を示した。

 

 一方で、東京五輪に対する海外の反応は「冷めていると思う。米国やオーストラリア、欧州といったところは冷めている。日本は経済的打撃も大きく受けるからやりたいけど」と発言。新型コロナウイルスの感染が全く収束していないことから海外では五輪開催を望む声が多くないと語った。

 サッカー雑誌の編集者は「今回の本田の発言には世論も納得の声が多いようです。本田自身は東京五輪への出場を熱望していますが、開催の是非については別問題という視点で語っているのが彼らしい。世界各国を飛び回っている選手なので発言にも説得力がある。まだ現役の選手ですが、グローバルな視点で物事を見られる彼みたいな人間が将来はオリンピック組織委員会に入ってほしいですね」と感心していた。

By New Road 編集部

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