6日に行われたブンデスリーガ2部のハノーファーとアウエの一戦で、衛星放送「スカイ・スポーツ」ドイツ版の現地レポーターが、ハノーファーの日本代表DF室屋成に対して「寿司の国」と発言したコメントが人種差別であるとして、ドイツで物議を醸している。

 

 スタメン出場した室屋は1-1で迎えた試合終了間際に得点のチャンスで決められなかった。「スカイ・スポーツ」の現地レポーターを務めるヨルク・ダールマン氏は「これが決まっていれば、彼のハノーファーでの初ゴールになるはずでした。彼は自身の最後のゴールを寿司の国で決めています」と発言。これに対して「人種差別で容認できない」と批判の声がSNS上で殺到した。

 

 ダールマン氏は今回の件についてインスタグラムで、「普通であれば、こんな馬鹿げたことに答えるつもりはない。私が日本のことを寿司の国と見なせば、それは人種差別になるのか? そんなことはあり得ないだろう?」と人種差別の意図を否定した。

 

 室屋はアウエ戦でフル出場を果たすなど、今季リーグ戦24試合中23試合に出場。移籍1年目で不動の存在として評価を高めている。

 

 ネット上では、「状況がわからないので、判断しようがない。ただ、ど忘れして『日本』の国名が出てこず、自分の中で日本のイメージで『寿司』が思い浮かんだとしたら、特に悪意はなかったと思う。ドイツでは『寿司の国』ということが、悪意のあるイメージをもつなら別だが、私はドイツのことは知らないので、寿司=日本のイメージがあるのか、と思うだけです」、「私は寿司が好きだし、日本の誇れる料理と思っているので、『寿司の国』なんて賛辞にしか聞こえないのですが、どのような意図で発言したか、そしてどう受け止めたかで変わってくるのでしょうね。『醤油の国』とか『味噌の国』とか言われても事実だし、気にせず笑い飛ばせばいいのではないでしょうか?必要以上に騒ぎ建てして、面白い表現がなくなってしまうのも寂しいと思います」などの意見が。

  一方で、「当然人種差別的発言。ダールマン氏が一貫して例えばハノーファーのキャプテン、カイザーはテディベアの世界的メーカー発祥の地。バーデン=ヴュルテンベルク州出身なので、テディベアの州から、のように全部のサッカー選手を出身国、ドイツの選手なら出身州の名物で表現しているならまだしも」と反論も見られた。

By New Road 編集部

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