目次

◆韓国大統領府に中止を請願

サッカー日本代表と韓国代表の国際親善試合が今月25日、日産スタジアムで開催されることが決まった。国際親善試合で両国が試合をするのは、2011年8月以来、10年ぶりとなる。この決定を受け、韓国では中止を求める動きがあると現地メディアが伝えている。

 

韓国大統領府のホームページには、政府への要望を自由に書き込むことができる国民請願の掲示板があるという。そこに、「サッカー日韓戦を中止にしてください」というタイトルで請願が挙げられた。賛同が20万人に達すれば、政府が公式に回答する。

 

請願人は「日韓戦が日本の提案を我々が受け入れる形となっている。現在、日本では新型コロナウイルスの対応不足で多くの感染者が出ており、横浜は特に多くの感染者が確認されている。日本は韓国との親善試合を通じてオリンピックに問題がないとアピールするようだが、なぜ私たちの選手が利用されなければならないのか」などと訴えたことを報じている。

 

サッカー韓国代表は昨年11月にヨーロッパへ遠征した際、選手やスタッフが新型コロナに感染した。今回、日本へ行くことで再びチーム内で感染が広がるリスクが不安視されている。

 

◆日本でも開催反対の声

日本では親善試合が決まった直後からインターネット上で「政府は新型コロナ対策で外出自粛を呼びかけているのに、なぜ海外から人を呼ぶのか」、「Jリーグでもガンバ大阪で感染者が出て試合が中止となっているのに」など反対する意見が目立つ。そのため、今回韓国で親善試合中止を求める動きがあることに対しては「珍しく考えが一致した」といった声が上がっている。

 

さらに、過去の日韓戦では後味の悪さが残る試合もあったことから「コロナ禍で海外のチームと試合をすること自体が理解を得られにくいにも関わらず、なぜサッカー協会は相手を韓国に選んでトラブルのリスクを高めるのか」という指摘もある。親善試合まで10日余り。予定通りに開催し、遺恨を残さずに両者の友好を深める親善試合の目的を果たすことはできるのだろうか。

By New Road 編集部

スポーツメディア「New Road」編集部 読者の皆さまの心を揺さぶる、スポーツのさまざまな情報を発信しています!