巨人、ヤクルトの両球団が田口麗斗と広岡大志の交換トレードを行い、大きな反響を呼んだ。昨年のシーズン途中にロッテにトレードされた沢村拓一を含め、原監督は過去の実績に関係なく、「聖域なきトレード」を断行している。

 

 その中で、トレード要員として取り沙汰されるのが小林誠司だ。16年から4年連続リーグトップの盗塁阻止率をマークするなど守備力に定評があるが、課題は打撃だ。プロ7年間で打率.260に到達したシーズンは一度もなく、昨年は左尺骨骨折、右手示指末節骨骨折と度重なる故障に見舞われてわずか10試合の出場にとどまった。大城卓三に正捕手の座を奪われ、ベテランの炭谷銀仁朗、若手の成長著しい岸田行倫も控えている。開幕1軍も保証されていないため、オープン戦でのアピールが求められている。

 

 そんな小林にパリーグの各球団は熱視線を送る。正捕手が固定できていない日本ハム、楽天、オリックスなどは喉から手が出るほど欲しい選手だろう。ただ、交換要員に見合う選手を探すのが容易ではない。小林を獲得するならば、出血覚悟で主力の放出が求められる。

 

 スポーツ紙記者はこう分析する。

 

「巨人のウィークポイントを探すなら、内外野を守れる強打者、あとは先発、救援で使える即戦力の投手ですね。オリックス・T-岡田、楽天・銀次、日本ハム・秋吉亮あたりなら成立する可能性があります」

 小林は巨人で正捕手を奪い返すか、それとも別のユニフォームに袖を通しているか。驚きのトレード劇が発表される可能性はゼロではない。今後の動向が注目される。

By New Road 編集部

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