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田口だけではない…他球団がトレードで獲得を熱望する巨人の「有望株」とは

 誰もが驚く電撃トレードだ。巨人・田口麗斗とヤクルト・廣岡大志の交換トレードが成立したことを両球団が1日に発表した。田口はプロ3年目の2016年に10勝、翌17年に13勝をマークして左のエースに。その後は伸び悩んでいたが、19年に救援に配置転換されて55試合登板で14ホールドの活躍でリーグ優勝に貢献している。今季は先発での活躍が期待された矢先に、同一リーグのヤクルトへのトレードだった。

 ペナントレースで直接対決する同一リーグのチーム同士でトレードが成立するのは珍しい。巨人とヤクルトとのトレードは44年ぶりとなる。スポーツ紙の巨人担当記者は今回のトレードの内幕をこう語る。

 

 「原監督でなければ実現しなかったトレードだと思います。田口は先発、救援とどちらもできますが、本人が希望している先発では今村信貴、高橋優貴と同じ左腕が台頭し、田口の優先順位は高くなかった。まだ25歳と若いし、先発陣のコマ不足が深刻なヤクルトの方がチャンスは多いはず。和製大砲の廣岡の才能を評価しているからこそトレードが成立しましたが、田口の放出は原監督の恩情でしょう」。

 

 巨人は昨年もシーズン途中に香月一也との交換トレードで澤村拓一をロッテに送り出している。野球界は「他球団で活躍されたらフロントの責任問題になる」という保守的な文化が根強くトレードに消極的だが、この風潮を変えようとしているのが巨人だ。原辰徳監督の信念で限られた選手生命で選手たちが最も輝ける環境を配慮し、トレードを積極的に断行している。

 

 選手層の厚い巨人では埋もれている才能も少なくない。他球団から評価が高いのが重信慎之介だ。俊足巧打でパンチ力もある。19年には106試合出場で打率.2662本塁打、14盗塁をマーク。外野のレギュラーを狙うが、不動のセンター・丸佳浩に加えて後輩の松原聖弥が台頭。昨年は60試合出場にとどまった。オフに新外国人のエリック・テームズが加入し、梶谷隆幸がDeNAからFA移籍したことで立場はさらに厳しくなっている。

 

 「他球団からの評価が高い重信をトレードに出す可能性は十分にある。ポカが多い選手だけど、持っている潜在能力は高い。少しのきっかけで覚醒する選手の1人です。開幕まで1カ月を切ったけど、田口をトレードに出したのだから、今後もトレードがあっても不思議ではない。重信に限らず、驚くようなトレードが発表されるかもしれません」。(前出のスポーツ紙巨人担当記者)。

 

 原監督は自軍の栄光だけでなく、選手個々の野球人生、プロ野球界の発展という広い視野で考えている。リーグ3連覇に向け、さらなるトレードはあるのか。その動向が注目される。