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「世界のパデル」を肌で感じて思うこと|パデル・庄山大輔選手コラム

「嬉しい」「悔しい」「元気もらえる」「頑張って欲しい」「繋がるって素敵」「繋がるパデルって素敵」「そして左利きはやっぱり最高」…そんなたくさんの感情が、メキシコ人初のWORLD PADEL TOUR(以下で、WPT)メキシコ人初となる本戦の二回戦出場を果たしたPablo Acevedo選手を見て芽生えました。彼と知り合ったのは、今年9月にWPTのLUGO OPENに出場した際のこと。試合前日に練習してもらいました。時間があまりなかったため、タイブレーク勝負して私たちが勝利。すると、間髪入れず「もう一回やろう」と言ってきました。

※タイブレークについて詳細は「Tennis Navi」等をご参照ください。

この選手に限らず、強い選手は基本的に負けず嫌いなもの。大抵の場合、こちらが負けるまでゲームが続きます。しかし私は、こういうのが嫌いではありません。今回も、2回目は彼らが勝って笑顔でコートを後にしました。

WORLD PADEL CHAMPIONSHIPでの再会

そんな負けず嫌いな彼と、先月カタールで開催されたWORLD PADEL CHAMPIONSHIP(以下、WPC)で思いがけず再会。彼はメキシコ代表としてWPCに参加していました。カタールで再会したときも嬉しかったのですが、そのとき実はさらに嬉しいことが。メキシコで行われた「Cdmx OPEN」の本戦で一回戦を勝ち、ベスト8に駒を進めていたのです。

一回戦の相手は38位と32位の選手で、彼は152位、そして彼のペアは92位。そして、彼は私が出場したBarcelonaとLugoにも出場していて、どちらも予予選で敗退しています。今回地元のメキシコ開催でWCをもらったとはいえ、本戦でランキングが上の選手に勝つというのは素晴らしいことです。

また、これは私の周りの選手には再三伝えていることですが、現在の世界(男子)のパデル界はかなり実力が拮抗しています。世界ランキング20〜200位くらいまでは、ランキングほど実力に差がないのではないかというのが私の仮説です。実際に152位の彼が32位の選手に勝っていますし、私もタイブレークとはいえ彼に勝っていますから。WPTの予選に出場しているどの選手にも、チャンスが巡ってきたら本戦に出場している選手を倒すだけの実力が備わっているように感じます。この空気感は、実際に予選の会場で彼らのプレーを見たら共感してもらえることでしょう(動画だけでは伝わらないのが残念ですが…)。

そして、これはパデル独特の現象だと感じているのですが、動画でプロや海外の上手な選手のプレーを見ると、レベル問わず多くの人が「これだったら私でも勝てるんじゃないか?」と思うようです。 お恥ずかしい話ですが、私も2年前に初めてWPTに挑戦するまで同じように感じていました。この話は日本に帰ったときに選手はもちろん、一般愛好家にも「思ってるほど甘い世界ではないですよ」とことあるごとにお伝えしています。しかし文字通り“百聞は一見にしかず”なので、国内の選手にはFIP(国際パデル連盟)主催のトーナメントからまずチャレンジして、いつかWPT予選のレベルを自分の眼で見てもらえたらと思っています。

また、愛好家の方にも是非スペインに赴き、WPTの本戦だけでなく予選(予選の観戦は無料)も見に行ってもらえいたいところです。コロナ禍前の話ではありますが、日本にWPTを誘致する話も出ていました。日本にいると、まだまだ「世界のパデル」がどうなっているかは手探り状態です。しかし、少しでも手触り感のあるものを国内のパデル選手・愛好家にお伝えするのは、私にとって役割の一つかなと勝手に思っています。だからこそ、引き続きこれからも定期的に現地に足を運び、パデルを学んでいきます。

[著者プロフィール]

庄山 大輔(しょうやま だいすけ)
2019年にアジア人初となるWORLD PADEL TOUR出場を果たし、2021年現在、45歳にして再度世界に挑戦中。全日本パデル選手権二連覇、アジアカップ初代チャンピオン。国内ではコーチ活動も行なっている。モットーは「温故知新」。

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