ヤンキースが5月に入って調子を上げている。14日(日本時間15日)はオリオールズに逆転勝利し、これで5月は10勝3敗。今シーズン21勝17敗とし、ブルージェイズを抜いてア・リーグ東地区2位に浮上した。

 

ヤンキースは、メジャーのワールドシリーズに関する記録で群を抜いている。連続記録は、1949年から53年までの5年連続。当時は、捕手のヨギ・ベラや、遊撃手のフィル・リズートチームをけん引した。さらに、晩年のジョー・ディマジオや、頭角を現し始めたミッキー・マントルもいた。この4人の背番号は後に、永久欠番となっている。

 

ヤンキースは1936年から1939年には、ワールドシリーズ4連覇を達成している。このときは、ジョー・ディマジオのほか、ルー・ゲーリックやビル・ディッキーがチームの中心を担っていた。なお、1938年はカブスに、39年はレッズに4戦全勝でチャンピオンとなった。

 

2リーグ制になった1901年以降、2年連続4連勝でワールドシリーズを制したのは、この年のヤンキースを含めて3回しかない。他の2回は、1927、28年と1998、99年で、いずれもヤンキースだった。

 

ヤンキースに次ぐ、ワールドシリーズ連覇の記録はアスレチックス。1972から74年まで3連覇している。攻撃的なチームの中心は、本塁打王や打点王に輝いたヤンキース移籍前のレジー・ジャクソンと、盗塁王6回のバート・キャンパネリス。投手陣ではキャットフィッシュ・ハンター、ヴァイダ・ブルー、ケン・ホルツマンの先発3本柱がチームを支えた。

 

1973年には、3本柱全員が20勝以上をマーク。中でも通算224勝を記録したハンターは、1974年に25勝して最多勝のタイトルを獲得するなど、1971年から5年連続で20勝以上を挙げている。

 

メジャーリーグは全部で30球団。さらに、大型トレードやFAで選手の移籍が活発となり、ワールドシリーズ連覇は難しくなっている。最近20年では1チームもなく、同じリーグのチャンピオンが3年連続でワールドシリーズを制しているケースすらない。

 

黄金期を迎える絶対的な王者に他のチームが挑む構図も興味深いが、どのチームがワールドシリーズに進むのか予想がつかない混戦もおもしろい。

By New Road 編集部

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