レイズの筒香嘉智が窮地に追い込まれている。地元紙タンパベイ・タイムズは「筒香の時間は、どれほど早く尽きるのか」と見出しをつけ、マイナー降格の可能性指摘している。

 

筒香はメジャー2年目の今シーズン、一塁で先発の機会を得ながら、打率.154(39打数6安打)、0本塁打、1打点と期待に応えられていない。新型コロナウイルスの感染拡大により大幅に試合数が減った昨シーズンも、51試合で打率.197、8本塁打、24打点と結果を残すことができなかった。

 

タンパベイ・タイムズは、右ひざの手術を受けた正一塁手の崔志万が5月中旬にも復帰する予定で、その枠を空けるために筒香をマイナー降格候補に挙げた。筒香の年俸はチームで2番目に高い700万ドル(約7億6300万円)だが、「球団は投資額に関わらず、失敗と決断するかもしれない」と伝えている。

 

筒香が「獲得失敗」となれば、影響は日本プロ野球界にも及ぶ。スポーツ紙のプロ野球担当記者は「筒香もメジャーで通用しないと判断されると、今後しばらくは日本人野手がメジャー契約を結ぶことはなくなるだろう」と語る。

 

2016年に44本塁打でタイトルを獲得するなど、日本屈指の長距離砲。それでも、海を渡ると本塁打どころか打率が2割にも満たない状況に「レイズは筒香をホームランバッターとは計算していないが、松井秀喜さんのように中距離打者として期待していたはず。ただ、日本選手の中からは、移籍が決まった筒香に対して、メジャーリーガーの力のあるストレートに対応できるのか疑問視する意見が上がっていた。予想を覆す活躍を見せてほしかったのですが、今のところ明るい材料はないですね」と話した。

 

筒香は15日(日本時間16日)のレンジャーズ戦に代打で出場して三振を喫してから、2試合連続で出番がない。出場機会が減っていく中で、結果を残さなければならない難しい状況に追い込まれている。正一塁手の復帰めどは1カ月後。夢の舞台でもがく筒香に残された時間は少ない。

By New Road 編集部

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