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◆楽天ローテ「球界歴代屈指」

今シーズン、楽天のローテーションは「12球団最強」、「歴代プロ野球界屈指」の呼び声が高い。球団初の日本一となった2013年以来、8年ぶりに田中将大が復帰。さらに、昨シーズン、史上初の3球団で最多勝に輝いた涌井秀章。8度の2ケタ勝利を記録し、最優秀防御率のタイトルを獲得したこともある岸孝之。2018年まで6年連続2ケタ勝利、5年連続最多奪三振のタイトルを手にした則本昂大。先発4本柱の通算勝利数は538勝にもなる。

 

さらに、完成度が高く即戦力と評価されているドラフト1位・早川隆久が加わった楽天のローテーションは、他球団の脅威となるだろう。チームにとって、早い時期から先発陣が固まり、故障もなく開幕を迎えられるのは大きな安心材料。一方、ここまで豪華な顔ぶれが並ぶと、出場機会を失う投手も多くなる。

 

先発ローテーションに入る力がありながら1軍に昇格できない選手には当然、他球団が動向を注視している。まず、名前が挙がったのが左腕の辛島航。高卒1年目の2009年に1軍デビューし、2019年に自己最多の9勝をマークした。

 

今シーズンは、やや調整が遅れているが、セ・リーグのスカウトの1人は「緩急を使ってストレートを速く見せたり、打者のタイミングを外したり駆け引きが上手い。試合をつくる能力があるので、先発が不足しているチームでは重宝されるはず」と評価する。

 

◆狙いは安楽「環境変われば化ける」

もう1人、狙いを定めるのは150キロを超える直球を武器にする安楽智大だ。昨シーズンは中継ぎを務め、27試合で1勝0敗5ホールド、防御率3.48。今シーズンも、おととい18日の春季イースタンリーグ・西武戦に中1日で登板するなど、長いイニングは投げていない。

 

しかし、セ・リーグのスカウトは「ストレートの球威もあるし体力もある。2軍では先発で好投した試合も見た。チームの起用法が定まらなかったり、投球フォームが固まらなかったり迷っている印象を受ける。環境が変われば化ける可能性がある」と指摘する。

 

他球団が狙いを定める楽天の投手は、新天地に活躍の場を見出すのか。それとも、最強ローテーションに割って入ったり、チームの中で役割を担ったりすることができるのか。ファンも他の球団関係者も熱視線を送っている。

By New Road 編集部

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