阪神から14年ぶりに古巣復帰した中日・福留孝介が開幕スタメンに抜擢される可能性が出てきた。春季キャンプからファーム調整を続けてきたが、17日の教育リーグ・阪神戦(ナゴヤ)で元同僚の左腕・チェンから2安打2打点を放つ活躍。18日から1軍合流すると、19日の日本ハム戦(バンテリン)に「6番・指名打者」で先発出場。3打数無安打に終わったが、スイングは鋭く動きにキレがあった。

 

 現役最年長43歳の福留だが、代打の切り札で収まるつもりはないだろう。ただ左翼の定位置を狙うのは福留だけではない。3年目の20歳・根尾昂も必死のアピールを続ける。19日の同戦では「9番・左翼」で先発出場し、6回に中越え二塁打を放つなどマルチ安打の活躍。速い球への対応が課題だったが、差し込まれることなくはじき返せるようになるなど成長の跡が見える。

 ただ、相手球団から見ると福留の方が不気味だという見方が多い。在京球団の首脳陣は「根尾より福留が出てきた方が嫌だね。選球眼がいいし出塁率が高い。故去年での勝負強さは健在だし、野球を知っている。ああいう選手が下位にいると投手も神経を使う。でも中日も若手中心で育成に舵を切っている。将来を考えれば根尾を起用して育てたい思いがあるだろう」と分析する。1軍で実績十分の福田永将、若手成長株の滝野要、岡林勇希もスタメンの座を狙う。左翼の開幕スタメンを射止めるのは誰か――。与田剛監督の決断が注目される。

By New Road 編集部

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