阪神の藤浪晋太郎投手(26)が326日のヤクルト戦(神宮)で開幕投手を務めることが8日に決まった。矢野燿大監督が本人に通達したことをメディアが一斉に報じた。

 

 昨季はわずか1勝もその潜在能力に疑う余地はない。高卒1年目から3年連続2ケタ勝利をマーク。制球難でフォームを崩して近年は苦しんだが、昨季の後半戦に救援に配置転換されて、持ち前の躍動感と球のキレを取り戻していた。昨オフからワインドアップに取り組み、オープン戦では好調を持続。常時150キロを超える直球にスライダー、高速フォークできっちり結果を残していた。

 

 ぜん息の検査でキャンプを途中離脱していた西勇輝が開幕投手の大本命と見られたが、首脳陣はリーグ連覇している巨人戦にぶつけたい思惑もあったのだろう。秋山拓巳、青柳晃洋を押しのけて藤浪がプロ9年目で初の開幕投手に抜擢された。

 

 気になるのは藤浪とバッテリーを組む捕手だ。順当に考えれば昨季3年連続ゴールデングラブ賞を獲得した梅野隆太郎だが、確定とは言えない。昨季も開幕3連戦の巨人戦で開幕戦は4年連続の先発マスクを任されたが、2戦目は原口文仁、3戦目は坂本誠志郎が起用された。

 

 今年のオープン戦でも坂本、ドラフト4位で入団した狂犬が武器の栄枝裕貴と併用が続いている。

 

 「梅野の起用法には阪神OBからも疑問の声が上がっています。一人の捕手がフル出場する時代ではないですが、これだけの実績を残した梅野はもう他の捕手と競わせる立場ではなく、『正捕手として固定した方がいい』という意見が多い。捕手出身の矢野監督は勝つ確率を考えた起用法で、梅野を特別扱いするつもりはないのでしょう。藤浪の能力を最大限に引き出す捕手としてどの選手を起用するか注目されます」(スポーツ紙阪神担当記者)

 開幕投手に抜擢された藤浪だけでなく、スタメン捕手もサプライズ起用があるかもしれない。

By New Road 編集部

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