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メジャーにもいた「勝率10割」の投手 魔球操る左腕

◆日本では戦後2人の「勝率10割」

田中将大が8年ぶりに楽天へ復帰し、伝説となった記録が再び注目されている。田中は日本で最後にプレーした2013年、開幕から一度も負けることなく、24勝0敗。「勝率10割」でシーズンを終えた。戦後では1981年に、27試合で15勝0敗だった間柴茂有以来、2人目の快挙となった。

 

メジャーでは「勝率10割」が過去に1度しかない。記録されたのは昨シーズン。魔球ともいわれるカーブを武器にする、マックス・フリード(ブレーブス)だった。メジャー1年目と2年目はいずれも1勝止まりだったが、3年目の2019年に覚醒。17勝を挙げた。そして、昨シーズン、自身2度目の先発で初勝利を挙げると、11試合に登板して7勝0敗だった。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大により、試合数が60試合に大幅減となる異例のシーズンだった。

この記録を除くと、メジャー最高は1959年にロイ・フェイスが記録した勝率.947。57試合に登板して18勝1敗10セーブで、先発は1試合もなかった。通算成績は104勝95敗191セーブ。白星が黒星より多い「貯金」を3つ以上つくったシーズンは、最高勝率を記録した年以外にない。

 

近代野球始まりの年とされる1901年以降で、田中のような先発投手としてシーズンの勝率が9割を達成したのは過去に2人いる。1人目はコントロールの良さから「精密機械」の異名をとったグレッグ・マダックス。もう1人は、歴代2位の奪三振数を誇るランディ・ジョンソンだ。

 

◆「精密機械」と「奪三振王」

マダックスはブレーブスに所属していた1995年、19勝2敗で勝率.905を記録した。この年は開幕から2試合連続で白星を挙げ、5試合目の登板で8回6失点(自責点5)と崩れて初黒星。しかし、続く6試合目は9回1失点と修正して3勝目をマークすると、そこから10連勝を飾った。最多勝と最高勝率、さらに防御率1.63でタイトルを獲得し、ナ・リーグのサイ・ヤング賞も手にしている。

 

もう1人のランディ・ジョンソンが勝率9割を達成したのも、マダックスと同じ1995年だった。マリナーズの絶対的存在として、30試合で18勝2敗。最多勝には届かなかったが、最高勝率の他、防御率2.48と奪三振294はア・リーグでトップだった。サイ・ヤング賞にも輝いている。

 

現役の投手では、ドジャースのクレイトン・カーショーが、2014年に21勝3敗で勝率.875を記録するなど、これまでに3度、勝率8割を超えている。通算勝率.697(175勝76敗)はメジャー歴代3位、1950年以降ではトップとなっている。