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ドラフト会議で指名された新人に「おめでとう」と言えない理由とは

今年のドラフトは大学№1左腕の早大・早川隆久投手と、「糸井2世」こと近大・佐藤輝明選手の動向に注目が集まった。両選手とも4球団ずつ競合。早川投手は楽天、佐藤選手は阪神が交渉権を引き当てたが、抽選時は独特の雰囲気で毎年のようにドキドキするものだ。そんなドラフト会議を経て、ロッテやヤクルト、DeNAでコンディショニングトレーナーを歴任し、株式会社J.T. STRENGTH & CONDITIONINGの代表取締役社長として活動している高橋純一氏にお話しを伺った。

ここから、どれだけの努力を積めるか

今年のドラフトは支配下で74人、育成で49人の新人選手が指名されました。多くの選手たちがアマチュアで頓挫して違う道に進む中、プロ野球の世界に入るのは至難の業です。指名されて涙を浮かべた選手や喜びを爆発する選手がいましたが、テレビでその姿を見る夢に向かって努力し続けた尊さを感じて感情を揺さぶられます。

ただ、ドラフトで指名された現時点では「おめでとう」とは言えません。これは私がロッテやヤクルト、DeNAでコンディショニング・トレーナーとして携わってきたことが大きく影響していると思います。なぜなら、プロの世界で成功する選手はごく一握り。伸び悩んで消えてしまう選手の方がはるかに多いからです。

鳴り物入りで入ってきた新人選手たちは、1軍でバリバリ活躍する選手たちのレベルの高さに困惑することでしょう。そこで、心が折れてしまう選手も少なくありません。プロでは「普通の努力」では成功を収められません。「並大抵でない努力」を続けなければライバルに差をつけられないし、先輩を追い越すことはできないのです。

新人選手の今後に期待

ドラフトで入団した選手の数だけ、退団する選手がいることを意味します。弱肉強食の世界ですから、のんびりしていたら数年後にあっという間に淘汰されてしまうでしょう。指名されたときから競争は始まっているのです。

与えられるチャンスの数は、平等ではないかもしれません。しかし、ドラフト9位から球界を代表する打者に飛躍したDeNA・佐野恵太のようなサクセスストーリーもあります。1人でも多くの新人選手が、1軍の大観衆の中で光り輝く姿を見せてほしいですね。

株式会社J.T. STRENGTH & CONDITIONING